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大卒内定率過去最低…統計のトリックと実態

こんばんは、やる気倶楽部です。

大卒就職内定率のニュースが話題になっています。

大卒内定率、最低の57.6%=「就職氷河期」下回る―10月1日時点(時事通信)

「就職氷河期と言われた2003年の60.2%を下回る」

「調査を開始した1996年以降で最悪の就職戦線」

こういった文言が踊るニュースを見て、違和感を覚えたのは私だけでしょうか?





落ち着いて考えてみることにします。

2003年から現在に至るまでの、環境の変化を確認してみます。

2003(平成15)年
18歳人口:143万2千人
大学生数:280万4千人
進学率:41.3%

2010(平成22)年
18歳人口:120万9千人
大学生数:288万7千人
進学率:54.4%

(各種統計による。大学生の数には、いずれも大学院生を含む。)

18歳人口は22万3千人減少しているにも関わらず、大学生数は8万3千人の増加。

進学率はこの間、13.1%も増えています。





つづいて、求人数を見てみます。

2003(平成15)年度 (=2004年3月卒)
求人総数:58.4万人
有効求人倍率:1.35倍

2010(平成22)年度 (=2011年3月卒)
求人総数:58.2万人
有効求人倍率:1.28倍

※参考 1999年(平成11)年度 (=2000年3月卒)
求人総数:40.8万人
有効求人倍率:0.99倍

リクルート ワークス研究所統計調査より 各年10月1日時点の数値)

求人数は、2千人程度の減少していますが、ほぼ横ばいに近いといっていいでしょう。

求人倍率は求人数に対する大学生の増加が原因と考えて良さそうです。

ちなみに、高卒の内定率は40.6%と9月末で前年より3%上昇しています。

確かに厳しい就職戦線といえますが、微増とはいえ改善している面もあるのです。







ところで…

「10月1日時点」

という但し書きに注目された方も多いことでしょう。

最終的にはどうなっているでしょうか。

各卒業年月における最終的な就職率は以下の通りです。

(厚生労働省・文部科学省「大学等卒業予定者の就職内定状況調査」)

内定率

過去最低と言われた2003年度(2004年3月卒)も、最終的に93.1%の就職率。

実際に最も就職率が低かったのは1999年度(2000年3月卒)の91.1%です。

やはり最終的には、就職率は求人総数に比例しているのです。






問題なのは、昨年度(2010年3月卒)の就職率が91.8%であったこと…

この年の10月1日時点での内定率が62.5%であったことと比較した上で

「昨年より一層厳しく、このままでは最終的な就職率が過去最低になる見込み」

とするほうが、より正確な情報と思うのですが、いかがでしょうか?








調べればすぐに分かる時代だからこそ、数字の「読み方」が問われると思います。

数字は正しく、そして上手に利用したいものですね。

以上、就職氷河期世代のK.Mでした(苦笑)

(担当:K.M)
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